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ー不動産売却のベストなタイミングはいつ?失敗しない売り時の考え方ー

不動産売却の「ベストなタイミング」とは?

不動産売却の相談でよく聞かれるのが「今売るべきですか?それとも待ったほうがいいですか?」という質問です。結論からいうと、「誰にとっても共通の完璧なタイミング」はありません。ですが、「多くの人にとって有利になりやすいタイミング」や「自分の事情に合ったベストなタイミング」を見つけることは十分可能です。

売り時を考えるときには、大きく三つの視点があります。
一つ目は「年間の動きなど季節要因」。二つ目は「ご自身のライフイベントや家計の状況」。三つ目は「不動産市場や金利などの経済状況」です。この三つを組み合わせて考えることで、焦って決めたり、逆に動き出すのが遅くなりすぎたりするリスクを減らせます。

「高く売れるかどうか」だけに目を向けると、相場の上下に振り回されてしまいがちです。ですが、実際には「いつ売れたら自分が一番ラクか」「売却後の暮らしがスムーズか」といった視点も同じくらい大事です。ここからは、それぞれのポイントをもう少し具体的に見ていきましょう。

年間スケジュールから見る不動産の売り時

不動産市場には、引っ越しや転勤、進学などの影響を受けて「動きやすい時期」と「落ち着きやすい時期」があります。もちろんエリアによって多少の差はありますが、一般的な傾向を知っておくと、売却のスケジュールを立てるときに役立ちます。

春先〜新年度前は引っ越しニーズが高まる

一年の中で特に動きが活発になるのが、春先から新年度にかけての時期です。
・お子さんの入学に合わせた住み替え
・新社会人の一人暮らし
・転勤による引っ越し
など、さまざまな理由で住まい探しをする人が増えるため、物件への問い合わせも増えやすくなります。

この時期に合わせて売り出したい場合は、実はその数か月前から準備を始めるのがポイントです。査定や価格の相談、写真撮影、販売資料の作成などを考えると、「売り出し開始はいつ頃にするか」「そのためにいつから動くか」を逆算しておくとスムーズです。

秋の転勤シーズンも狙い目の一つ

春ほどではないものの、秋も転勤や住み替えの動きが出やすい時期です。特にファミリー層が多いエリアでは、「年内に引っ越しを済ませて、新年は新しい家で迎えたい」というニーズもあり、一定の需要が見込めます。

夏休み明けから初秋にかけて売り出し準備を整え、秋本番に内覧のピークを持っていくイメージで進めると、無理のないスケジュールを組みやすくなります。

夏・年末年始は動きが鈍くなりやすい

一方で、真夏や年末年始は不動産の動きが落ち着きやすい傾向があります。長期休暇や帰省の予定が優先され、じっくり物件を見に行く人が減るためです。

この時期に売却が失敗するというわけではありませんが、「問い合わせが少ない=人気がない」と早合点しないことが大切です。時期による影響もあると理解して、焦らず様子を見る視点を持っておきましょう。

ライフイベントから考えるベストなタイミング

季節的な動きに加えて、売主自身のライフイベントや家族の事情も、タイミングを決めるうえで非常に重要な要素です。「いつ売れば自分たちにとって一番ラクか」という視点で考えてみると、納得度の高い決断につながります。

住み替えや家族構成の変化に合わせる

よくあるきっかけとしては、
・子どもの成長で部屋が足りなくなった
・子どもが独立して部屋が余ってきた
・結婚や離婚で生活スタイルが変わった
などがあります。この場合、「今の家に我慢して住み続けるストレス」と「売却・引っ越しにかかる手間や費用」を比較して考えることが大切です。

たとえば、手狭さや家事動線の悪さで日々のストレスが大きいなら、相場が多少動いたとしても早めに住み替えたほうが、長期的には満足度が高くなることも多いです。

住宅ローン残債とのバランスを見る

住宅ローンが残っている場合、「売却代金でローンを完済できるかどうか」は重要なポイントです。
・今売ればローン完済+諸費用をまかなえそうか
・頭金や貯金をどのくらい用意できるか
・数年待つことでローン残高がどれくらい減るか
といった点をシミュレーションしておくと、踏ん切りがつきやすくなります。

もし査定額よりローン残高のほうが大きい「オーバーローン」の状態でも、絶対に売れないわけではありません。ただし、自己資金の準備や金融機関との相談が必要になることが多いので、早めに不動産会社や専門家に相談しておくと安心です。

相続した不動産は「放置しない」ことも大事

親御さんから相続した実家など、「自分たちは住まないけれど、とりあえず置いている」というケースもよくあります。この場合、固定資産税や維持管理の負担だけがかかり続け、気づけば何年も経っていた…ということになりがちです。

空き家の状態が続くと、建物の傷みが進み、売却価格にも影響してきます。また、相続人が複数いる場合は、時間が経つほど意見をまとめにくくなることもあります。「しばらく様子を見る」のか「早めに売る」のかを、相続後の比較的早い段階で話し合っておくことが、結果的にトラブル防止にもつながります。

市場環境と金利動向から見る売却タイミング

不動産は大きな金額の取引なので、金利や景気、地域の開発計画など、外部要因の影響も無視できません。とはいえ、「相場が一番高い瞬間」を当てるのはプロでも難しいため、参考にしつつも「自分の事情」とのバランスを取ることが重要です。

周辺の売り出し状況や価格動向をチェックする

まず確認したいのは、自宅周辺でどんな物件が、どのくらいの価格で売り出されているかです。ポータルサイトなどで似た条件の物件を定期的にチェックしていると、「最近は少し値下がり傾向かな」「このあたりは売り切るのに時間がかかっているな」といった傾向が見えてきます。

売り出し物件が少ない時期は、競合が少ない分、自分の物件が目立ちやすくなるメリットもあります。一方で、近くに似た物件が多数出ていると、買い手から比較されやすくなるため、「価格設定」や「写真・説明文の工夫」がより重要になります。

金利の動きは「買い手側の動き」に影響する

金利が上がるとローン返済額が増えるため、買い手にとっては負担が重くなります。その結果、「予算を抑えたい」「購入を先送りにしたい」という人が増えることもあり、需要が弱まる可能性があります。

逆に、金利が低い時期は「今のうちに買いたい」というニーズが高まりやすく、全体として動きが活発になります。ただし、金利だけで売り時を決めるのではなく、「自分の住み替え計画やライフプラン」と合わせて考えることが大切です。

「急いで売る」と「時間をかけて売る」の判断軸

ベストなタイミングを考えるうえで、「どのくらいの期間で売却したいか」という希望も重要な要素です。早く売りたいのか、多少時間がかかってもじっくり価格にこだわりたいのかによって、取るべき戦略は変わってきます。

早期売却を優先したほうが良いケース

次のようなケースでは、多少価格を抑えてでも早期売却を優先したほうが、トータルでプラスになることがあります。
・すでに新居を購入しており、二重ローンになっている
・固定資産税や管理費などの負担を早く減らしたい
・転勤や家族の事情で、引っ越し時期が決まっている

このような状況では、「相場よりかなり高い価格でチャレンジする」戦略はリスクも伴います。はじめから現実的な価格で売り出し、内覧者が途切れない状況をつくることで、結果的に納得のいく条件でまとまりやすくなることも多いです。

価格にこだわって時間をかけるほうが良いケース

一方で、
・ローンや生活資金に余裕があり、急いで売る必要がない
・立地や条件に自信があり、買い手の反応を見ながら価格調整したい
・相場より少し高めでも、じっくり購入希望者を待てる
といった場合は、ある程度時間をかけて販売する選択も考えられます。

この場合でも、「いつまでに売れなければ価格を見直すか」という目安を、事前に不動産会社と共有しておくと安心です。ダラダラと長期化すると、買い手から「売れ残り物件」という印象を持たれるリスクもあるため、メリハリを意識しましょう。

ベストなタイミングを逃さないための準備

最後に、ベストなタイミングで動けるようにするための「事前準備」について見ていきます。いざ売ろうと思ったときに慌てないよう、少しずつ準備しておくことで、チャンスを逃さずに行動できるようになります。

相場と自分の条件を整理しておく

まずは、自宅の大まかな相場と、自分たちの希望条件を整理しておきましょう。
・売却後の住まいをどうするか(賃貸か購入か)
・最低でもいくらで売りたいか
・いつ頃までに売れていると理想か
といった点を家族で共有しておくと、「具体的にいつ売り出すか」を決めやすくなります。

不動産ポータルサイトで似た物件の価格をチェックしたり、タイミングを見ながら無料査定を受けてみたりするのも良い準備になります。

複数の不動産会社に早めに相談しておく

いざ売却したいと思ったときに、一から不動産会社探しを始めると、どうしても時間がかかります。気になる会社があれば、売却を決める前の段階で「もし売るとしたらどんな進め方になりますか?」と相談しておくのもおすすめです。

複数社の話を聞いておくと、
・どの会社が自分のエリアに強いか
・説明が分かりやすく、信頼して任せられそうか
・売却スケジュールのイメージを共有しやすいか
などが見えてきます。「この人にならお願いしたい」と思える担当者が見つかっていれば、ベストなタイミングが来たときに迷わず動き出せます。

不動産売却のベストなタイミングは、「市場のタイミング」と「自分たちのタイミング」がうまく重なったときです。完璧な瞬間を狙い続けるより、「今動けばどんなメリットがあるか」を冷静に整理して、一歩踏み出してみることが大切です。少し先の暮らしを具体的にイメージしながら、無理のないスケジュールで売却計画を立てていきましょう。

2025.11.28