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ー不動産売却で相場より少しでも高く売るコツを知りたい人のための実践ガイドー

なぜ「相場より高く売る」ことが可能なのか

不動産売却というと、「相場で売れれば十分」と考える方も多いですが、実際にはちょっとした工夫で相場より高く売れるケースも少なくありません。ここでいう「相場」とは、周辺の取引事例や査定結果をもとにした目安の価格帯のことです。同じエリア、同じような広さの物件でも、売り方次第で数十万円から数百万円の差が出る場合があります。

相場より極端に高く売ることは現実的ではありませんが、「買い手が納得する範囲で、できるだけ高く売る」ことは十分に狙えます。そのためには、相場を正しく理解することに加えて、買い手の心理や比較されるポイントを意識することが大切です。

スタート地点となる「相場」を正しく把握する

相場より高く売るためには、まず基準となる相場を知る必要があります。相場があいまいなままでは、「高く売れたのかどうか」すら判断できません。最初のステップとして、複数の情報源から相場を確認しておきましょう。

複数の不動産会社に査定を依頼する

一社だけの査定結果に頼ると、その会社の考え方や販売戦略に価格が大きく左右されます。三社から五社程度に査定を依頼して、提示された価格帯を平均的な相場の目安として捉えるとよいでしょう。高い査定と低い査定が出た場合は、その理由を確認することで、物件の強みや弱みも見えてきます。

周辺の成約事例や売り出し価格をチェックする

不動産情報サイトや公的なデータなどを活用し、近しい条件の物件がどのくらいの価格帯で売り出されているか、実際いくらで成約しているかを調べておくことも有効です。売り出し価格はあくまで「希望価格」であり、成約価格とは違うことが多いため、できれば両方を参考にすると現実的な相場感がつかみやすくなります。

相場より高く売るための準備と見せ方の工夫

相場が把握できたら、次は物件の価値をできるだけ高く見せるための準備が大切です。ちょっとした手入れや整理整頓でも、内覧時の印象が大きく変わります。

第一印象を整えるための掃除と片付け

内覧に訪れる人は、玄関を開けた瞬間から物件の価値を無意識に判断しています。玄関周りの靴をきれいに揃える、廊下やリビングの床を丁寧に掃除する、不要な荷物を減らしてスッキリ見せるなど、基本的なことほど印象アップに効果的です。広く、明るく、清潔に見えるだけで、同じ広さの物件でも価値が高く感じられます。

簡単な修繕やプチリフォームを検討する

壁紙の汚れや小さなキズ、ぐらつくドアノブ、劣化した水栓などは、買い手に「手入れが大変そう」という印象を与えてしまいます。大規模なリフォームまでは必要なくても、比較的低コストでできる修繕を事前に行っておくと、査定や内覧での評価が上がりやすくなります。費用対効果を見ながら、気になる箇所をピックアップして優先順位をつけると無理なく進められます。

写真と広告文で物件の魅力を分かりやすく伝える

インターネットで物件を探す人が増えている今、写真と広告文のクオリティは成約価格にも影響します。明るい時間帯にカーテンを開けて撮影する、広さが伝わる角度を意識するなど、写真だけでも「ここに住んでみたい」と感じてもらえる工夫が大切です。広告文では、単に間取りや設備を並べるだけでなく、「駅からの実際の歩きやすさ」「周辺の買い物環境」「日当たりや風通しの良さ」など、暮らしのイメージが伝わる表現を意識すると魅力が伝わりやすくなります。

販売戦略で価格をコントロールするコツ

物件の見せ方に加えて、「どの価格で売り出し、どのタイミングで見直すか」といった販売戦略も、相場より高く売るための大切なポイントです。不動産会社とよく相談しながら、無理のない範囲で少し高めの成約を目指しましょう。

売り出し価格は相場より少し高めに設定する

いきなり相場から大きく外れた価格で売り出すと、内覧の件数が伸びず、結果的に値下げを繰り返すことになりかねません。目安としては、相場よりやや高めからスタートし、反応を見ながら調整する方法が現実的です。最初の数週間で内覧の問い合わせが少ない場合は、市場の反応として価格が高すぎる可能性があるため、早めに見直しを検討するとよいでしょう。

売却のタイミングを意識する

不動産市場には、人の動きが活発になる時期と落ち着く時期があります。一般的には、春先や秋口は転勤や新生活のスタートに合わせて物件を探す人が増える傾向があります。このような需要が高まりやすいタイミングに売り出すことで、同じ物件でも好条件での成約につながりやすくなります。売却を急いでいない場合は、時期も含めて計画的にスケジュールを組むことが大切です。

値下げのラインと交渉の余地をあらかじめ決めておく

相場より高く売ろうとするあまり、まったく値下げに応じない姿勢を続けていると、購入希望者が離れてしまうこともあります。事前に「このラインなら納得できる」という最低ラインと、「ここまでは交渉に応じられる」という幅を決めておくと、話し合いの場で慌てずに済みます。多少の値下げを行っても、最終的な成約価格が相場より高く保てていれば、充分に成功といえるでしょう。

不動産会社との連携で高値売却を目指す

相場より高く売るためには、売主だけの努力では限界があります。不動産会社と上手に連携しながら、二人三脚で販売活動を進めていくことが重要です。そのためには、信頼できるパートナー選びと、日頃のコミュニケーションが欠かせません。

高く売ることに積極的な会社を選ぶ

不動産会社によって、得意とするエリアや物件のタイプ、販売スタンスはさまざまです。過去の販売実績や担当者の説明から、「この会社は高値での成約にどこまでこだわってくれそうか」をチェックしておきましょう。単に査定額が高いだけでなく、「どのような戦略でその価格を目指すのか」を具体的に語ってくれる会社は頼りになります。

販売状況の報告をこまめに受ける

売り出し期間中は、問い合わせ件数や内覧者の反応などを定期的に共有してもらうことが大切です。例えば、内覧後の感想として「駅から遠く感じる」「収納が少ない」といった声が多い場合は、その点を広告文でフォローしたり、収納を工夫した写真を追加したりといった対策が考えられます。状況に応じて柔軟に改善を重ねることが、最終的な成約価格アップにつながります。

無理のない範囲で「相場より高く」を目指す姿勢が大切

不動産を相場より高く売るためのコツは、特別な裏ワザというより、「相場の正確な理解」「準備と見せ方の工夫」「現実的な販売戦略」「不動産会社との連携」といった基本の積み重ねです。これらを丁寧に行うことで、結果として相場より高めの成約につながる可能性が高まります。

一方で、相場からかけ離れた価格に固執すると、売却期間が長引いてしまったり、最終的に大幅な値下げをすることになったりするリスクもあります。自分が納得できるラインを意識しながら、柔軟に対応していくことが、満足度の高い不動産売却への近道です。市場の動きや買い手の反応を見ながら、バランスよく売却を進めていきましょう。

2025.12.12